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【絵を描く暮らし】水彩色鉛筆について

1月 13th, 2019 Posted in ALBRECHT DÜRER, FaberCastell

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先日のミッドタウンのイラスト教室にいらっしゃった方は、
ファーバーカステルの水彩色鉛筆のアルブレヒト=デューラーを
お持ちでした。

水彩画をされている方で、補助的に水彩色鉛筆を使われるそう。

この方に限らず、水彩色鉛筆をお持ちの方、多いですね~。
実は私も色鉛筆を使い始めたころは水彩色鉛筆をよく使っていましたよ。

これ水彩色鉛筆で描いています↓
20数年前(笑)

© Belta(Mayumi Wakabayashi)

すべての色鉛筆を使ったわけではないのですが、
これまでの経験からいうと、
重ね塗りをするなら、油性の色鉛筆がきれい、
水を使うなら、水彩絵の具の方がきれい

だと思います。

それはさておき、

色鉛筆と水彩の両方が楽しめるということで、
水彩色鉛筆をお持ちの方、多いと思います。

そして、買ったけれど、今一つ使い方がわからない、
という方も多いのではないかしら。

「両方」というと、お得な感じがしますが、
「要素」が増えると、それだけ使い方が難しくなるのです。

なので、使い方としては、「要素を減らす」ことから始めると、
使いやすくなると思います。

「要素を減らす」とは、

まずは
「色鉛筆として使う」
「水彩絵の具として使う」

です。

それから、
「色鉛筆と水彩の両方の性質を使う」

に移行すると良いのではないかと。

ちなみに、上のキノコの絵は、
「水彩絵の具」として使っています。

「水彩絵の具として使う」場合、
筆と水という要素が加わるので、
「色鉛筆として使う」より、また要素が増えますが。

というややこしそうなことはおいといて、
久しぶりに水彩色鉛筆を水彩絵の具として使ってみました。

使っているのはアルブレヒトデューラーです。
手元にはあまり色がないので、3色だけ使いました。

アルブレヒトデューラーは、水にとても溶けやすいタイプです。

葉っぱを塗ってみます。
輪郭線は油性の色鉛筆です。

3色を少しずつ間を空けて薄く塗りました。

水筆で溶かします。
この場合、黄土色が一番他の色の影響を受けやすいので、
黄土色から水筆でなぞります
(水の量に注意。ティッシュで余分な水を取りながら使います)

同じ色で同じ手法で、今度は少し色を濃く塗ってみました。

水を使う場合、ポイントは触りすぎないこと。
「あれ、ちょっとここ直したい」と思ってもいじらないことです。

水に任せて「まぁ、こんなもんだ」と思うのが一番です。

このとき、注意したいのが、
混色したときの色。

とにかく塗らなきゃと、たくさん色を使うと、
混色したとき、思わぬ色になることが多いです。

最初は色数を少なくして試すのがオススメ。
2色から3色まで、です。

水で溶かす場合、「色鉛筆」の性格は薄くなり、ほとんど水彩絵の具と
思っていただくと良いと思います。

次に「色鉛筆と水彩絵の具の両方として使う」です。
例を2つご用意しました。

最初は、塗った線を全部は溶かさない、です。

同じ葉っぱ。輪郭線は油性の色鉛筆です。
ざざっと塗ります。
少し線が見えるよう、方向を意識して描いています。

水筆でなぞりますが、全部をなぞっていません。
ところどころ、塗り残して線を見せています。
やっぱり触りすぎないことが一番。

線が残るので、線を使った質感を出しやすくなります。

次は、溶かした後にドライで描く例です。

水で溶かす前の写真を撮り忘れました。ごめんなさい。

大まかな木の形に塗ったあと、水筆でなぞります。
このとき、なんとなく形っぽくなっていればOK。
塗りすぎない、いじらない、ことがポイント。

完全に乾いた後で、枝をちょこちょこと描きます。
この線はもう水を使わずこのままです。
水彩色鉛筆の黄緑が手元にないため、
油性の黄緑を少し重ねて明るさを出しています。

この方法は大きな絵を描くとき、とても便利です。

「色鉛筆と水彩の両方できる」と思うと、
ついつい「両方使わないといけない」と思いがち。

まずは、要素を減らして描いてみる。

それから、ミックスしてみる、と段階を踏んで練習すると良いと思います。

「水彩色鉛筆の使い方がよくわからない」と思っていらっしゃる方、
ご参考になるとうれしいな。

水筆

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