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【テクニック】ムラは味わいの素

1月 10th, 2019 Posted in other

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ちょいと描き足す用があり、りんごを描きました。


© Belta(Mayumi Wakabayashi)

多少のアレンジはありますが、
先日のイラスト教室でご紹介したテクニックを使っています。

さて、切ったりんごの方をご覧ください。

果肉部分の色がムラになっているのが見えますか?
小さくて見えにくいかもしれませんが、皮にも色むらがあります。

実際のりんごは多少の色の違いはありますが、
ここまでムラにはなっていないはず。
ミツ入りのものもありますけどね。

なぜムラにしたかというと、
ムラなく塗ると、味わいが少なくなっちゃうから。

敢えて、ムラを作る!というわけです。

さて、
先日のミッドタウンのイラスト教室でお客様に、
「もう少し、荒らしてもいいかな」とアドバイスをしました。

もっと良い表現が見つかると良かったのですが。

そして、教室の最後に、その方から、
「もう少し、動きを出したいのですが」というご質問をいただきました。

何が言いたいかというと、

私のアドバイスと、お客様のご質問は、
実は同じことなのだと思います。
そのときは気がつかなくて、
「影」で動かすことをご紹介しちゃったんですけどね。

お客様はとてもきれいにムラなく塗っていらっしゃったので、
「もう少しムラにしても味わいが増すんじゃないかな?」
と言いたかったのです。

そして、お客様もムラのないきれいなイチゴに少し物足りなくて、
「動きを出したい」と表現されたのだと思います。

私の推測ですけれど、たぶん間違ってはないと思います。

そのときに気づいていたら、
もっと良いアドバイスを差し上げられたのに。

でも、ブログをご覧くださっているので、
ここに見本つきで書いておけば、読んでくださると思います。

塗り絵ブームのおかげで色鉛筆を使う方が増えてきて、
「色鉛筆=塗り絵」のイメージが強くなったと思います。

そして、「塗り絵=ムラなく、はみ出さず」とイメージから、
色鉛筆=塗り絵(ムラなく、はみ出さず)と感じている方も
いらっしゃるような。

そんなことはないですからね!

ムラOK、はみ出しOKです。
逆にそれがないと少し退屈になることも多いのです。

大事なのは、きれいにパーツを塗りつぶすことではなく、
「味わいのある美しい作品」を作ることを心がけることです。

塗り絵教室でも、

「ムラ、はみ出し大歓迎」と言っているのはそこなんです。

ムラやはみ出しは、味わいの素と思ってくださいね!

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