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【教室】難易度について

8月 20th, 2020 Posted in other

9月のモチーフはワイングラス。

「難しいですか?」というご質問をいただきました。

私としては、そんなに難しいモチーフではないけれど、

赤ワインをなみなみ入れたり、
背景をクロスハッチングで塗ったりすると、
多少難易度アップ、と思っています。

でも、ちょうど良い機会だと思いますので、
「難易度」について考えてみたいと思います。

色鉛筆のテクニックで、
私が一番難しいと感じているのは、

大きな面積をムラ無く塗ること。

しかも混色で、微妙なグラデーションをつけて。

例えば、この左の空は緊張します。

© Belta(Mayumi Wakabayashi)2020

2色で丁寧にグラデーションを作っていきます。

途中、濃い線が入ってしまうと、
それに合わせて全体をさらに濃く塗ることになります。

2層重ねるつもりが3層になり、4層になり、
だんだん色が濃くなる(笑)

ただ、空の場合、横方向にムラができたら、
「風が吹いている」ことにしちゃいます(笑)

同じことは香水瓶やワイングラスにも言えるのですが、
どちらも面積が小さいので、空よりもずっと楽です。

© Belta(Mayumi Wakabayashi)2020

とにかく面積は難易度に影響します。

他にも難易度に影響するのは、線。

できるだけ線は減らしたいのですが、
きれいな線が描けるようになると、
画面が格段にしまり、色もきれいに発色しますから、
練習をして欲しいとも思います。

とはいうものの、塗り絵の場合、
輪郭線に沿って、少しずつなでるように描けば
輪郭線が助けてくれます。

同じ筆圧でぐるっと描かないこと。
(無防備な感じの線になりますからね)

直線でも曲線でも、長い線が多いと難易度アップだと思います。

余談ですが、線になれて、
1本の線の中で強弱をつけられるようになると、かっこよさ度がアップします。

塗り絵の難易度に直接関わるのは以上の2点かな。

色鉛筆のテクニック以外では、
自由度が高いと難しく感じる人がいらっしゃいます。


© Belta(Mayumi Wakabayashi)2020

ですが、逆に自由度が高い方が楽、
という方もいらっしゃますので、これは一概にはいえないかも。

それに教室では、数パターンの見本をご用意しますので、
まったくゼロから自由に描くということはないです。

教室では、難しいと感じやすいものは、
やさしくわかりやすい形にしたり、
事前に練習をしていただいたりして、
できるだけハードルを下げています。

そうやって一度体験すると、
次に同じことをするときに、
ずっと楽にできるようになりますもんね。

大切なのは、
自分で「難しそう」と壁を作っちゃわないこと。

作品を作っていくなかで、

「前は難しそうに感じたけれど、今はそうでもない」を楽しんでいただくといいな。

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