紫の瞳を持つエリザベス・テイラーの話題が出たなら、
外せない話題があります。
クレオパトラ。
リズは、1963年公開の映画「クレオパトラ」で
主役のクレオパトラを演じています。
クレオパトラ(7世)が愛した色が「紫」と言われています。
有名な場面は、シーザー暗殺後、アントニウスの元に行くシーン。
クレオパトラはムード満点に香を焚き、
紫に染めた帆をあげた船で赴きます。
その紫が実は、大変なシロモノ。
当時、布を紫に染めるには、貝を使っていたのです。
海に生息するアクキガイ(アッキガイ)科の貝の内臓には
パープル腺という特殊な腺があります。
この腺の分泌物を布にこすりつけて、
日光を当てると黄色を帯びた色から紫に変化するのです。
貝はとても小さいもの(数センチ)ですから、
1gの色素を得るために2000個もの貝を必要とするとか…
ずいぶん前にTVで実演を見たことがありますが、
気の遠くなるような作業でした。
その紫で染めた帆、
いったいいくつの貝が使われた(命を落とした)のでしょう。
そしてどれだけの人の手を使ったのでしょうね。
紫の布を持つことは、
富や権力の証明でもあるんですね。
紫のおかげかどうか、クレオパトラの目論見は成功し、
二人は恋人同士になります。
貝で作る紫は、
帝王の紫、ロイヤルパープルと呼ばれています。
紫が高貴な色、特別な色、皇帝の色と言われる所以ですね。
“映画史上最高額の製作費約290億円、出演者は22万3千人、製作期間4年7ヶ月─”
(Amazonより引用)
CGの無い時代ですから、群衆は全てエキストラです。
ハリウッド黄金時代の超大作。
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