色の本、今日2冊目のご紹介です。
画家 佐々木豊氏が、ご自身の絵画創作過程を、語ります。
モチーフの決め方、構図、色、コンクール必勝法など、
「これ、学生時代に知っていたら、
絵がもっと上手だっただろうなぁ」と思うこと満載。
絵を描く人にはとても役立つ本だと思います。
でも、
絵を描かない人にも、おすすめ情報がたくさん。
たとえば、こんな言葉。
才能について。
「自分の中に埋蔵する潜在能力が大きければ大きいほど、
自己発見が後れることだってある。
俺の中に眠る鉱脈は、深いところに複雑な形で
連なっているのだ。
簡単に見つかってたまるか」
いいでしょ?
たいていの人はそうなんですよね。
自分には才能が無いと思い込んで、
やめちゃうんだけど、
複雑で深いところにあるから、
なかなか見つからないだけ。
「簡単に見つかってたまるか!」がいいでしょ?
それから、
学習方法にもつながりますが、
大作よりもエスキース(ラフスケッチのようなもの)をたくさん描けとか、
全体を見る人の絵は大きいとか。
他にも、自然の色は、
光が当たっているところは黄色みを帯び、
陰になっているところは青を混ぜる。
美しい配色は、
低彩度の補色配色(とりわけ赤と緑)
男性は形を好み、
女性は色に着目するなど、
色彩検定に取り上げられているようなことが、出てきます。
絵を描く現場では、色彩学は学問ではなく、
実践なんですね。
この本からは、とてもたくさんのことを学ぶことができます。
学習方法、色彩学、絵の描き方、生き方、etc。
何を見つけるかは、読む人の感性によりけりでしょう。
たくさんの発見をして欲しい本。