皮膚の不調で読んだ本「皮膚は考える」「第三の脳」

昨日の記事に書いたように、
4月から5月にかけて、
アレルギー症状(?)に悩まされています。

病気になって初めて健康の大切さがわかる、
というわけで、皮膚に興味がわき、
皮膚関連の本を読みました。

読んだのはこの2冊。
いずれも傳田光洋氏の本。

傳田氏は、皮膚科のお医者さまではなく、
資生堂の研究員です。

医学ではなく、科学の立場から
皮膚を考えている点と、
自らも30年以上アトピーと
つきあっていらっしゃる点がユニークです。

皮膚は考える (岩波科学ライブラリー 112)
 
第三の脳――皮膚から考える命、こころ、世界

BeltaはNLPのトレーナーということもあり、
「脳」の働きにはとても興味があります。

モノを見るということは眼でなはく「脳」で観ているわけですし、
感じるのは「脳」で感じているわけですし。

脳はとても重要で、司令塔であると。

ところが、この本によると、そうとばかり言えないらしいのです。

実験で、脳を取ったカエルの背中に、酸で刺激を与えると、
その場所を脚で掻くのだそうです。

つまり、脳がなくても、
皮膚で刺激を受取り、反応しているわけです。

また、皮膚は色を感じます。

以前から、眼の見えない方でも「赤」には、
暖かさを感じると言われていましたが、
著者も、皮膚は、眼とは違う仕組みで、
色を感知している可能性が大きいと言っています。

例えば、赤い光を浴びた表皮では、
バリア機能機能を支える細胞間脂質の分泌が促進され、
青い光では、その物質が抑制されるというのです。

ヨーロッパでは古くから光線治療が盛んですが、
経験から知っているのもしれませんね。

皮膚は、想像以上の環境認識感覚を持っているのでしょうね。

それから、皮膚感覚は、こころに大きな影響があるらしいのです。

例えば、うつ状態の女性にマッサージを施したら、
血中のストレスホルモンの量が減って、
明らかにストレス状態が改善されたそうです。

対照として、体を動かすストレス解消を試みたのですが、
少なくとも、こちらには生化学的反応はなかったそうですから、
皮膚感覚の影響は大、と考えて良いのではと。

また、ストレス改善にアロマも効果があり、
中でもバラの香りは、
ストレス下の皮膚の回復を速めるらしいのです。

つまり、
アロマトリートメントは、非常に効果的、なんですね。
香りとスキンシップ効果。

スキンシップと言えば、
著者はもう一つ面白い仮説を立てています。

ヒトはなぜ、毛を失ったか。

その理由として、スキンシップという新しいコミュニケーション手段を得て、
進化の階段を一歩上がったのでないか、というのです。

面白いでしょ?

詳しくは、本を読んでくださいね。

アロマセラピストや、整体など、
人のからだを触ることを仕事にしている人には、
是非、読んで欲しい本です。

Beltaのように「脳」や「知覚」に興味がある人も。

同じ人が書いた本ですから、
内容的にはだぶっているところもありますが、
2冊とも読まれることをお勧めします。

Beltaは一気に読んじゃいました。


 
 
 

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