書のこころ(榊莫山)

焼酎「よかいち」のCMで、馴染みのある方も多いかな。

榊莫山
通称 バクザン先生

Beltaは、バクザン先生が大好き。

バクザン先生は、20代で書の世界の頂点に上り詰めるも、
30代で野に下ります。

その後は在野の芸術家として独自の世界を広げていらっしゃいます。
1926年生まれだから、80歳を超えました。

Beltaに書の面白さを教えてくれたのが、バクザン先生。
もっとも、直接教わったわけではなく、
NHKのTV番組「人間講座」なんですけどね。

人間講座の中で、バクザン先生は、
空海、一休禅師、良寛さんなど、
古今の書を紹介してくださったのです。

中でも面白かったのが、
藤原佐理(ふじはらのすけまさ/さり)の書。

藤原佐理という人は、10世紀の公卿さん。

無茶苦茶草書が上手なんだけど、
酒好きで酒にまつわる失敗が多い人。

残っている書は、ことごとくと言っていいほどその詫び状。

国宝の「離洛帖(りらくじょう)」なんて、
太宰府に赴任する際、宿で飲めや歌えやと楽しんでいたとき、
ふと頭をよぎったのは、重要人物に挨拶をせずに出てしまったこと。

こりゃ大変とばかり、あわてて書いたのが「離洛帖」というわけ。

その割には、筆は走る走る。
書を楽しむかの如く。
決して悪いなぁとは思っていないだろうと
バクザン先生は楽しげに解説してくれました。

それまでは、歴史の教科書の人物でしかなかった藤原佐理が
普通の酒好きで書くことが好きなおじさまへ、だいへんし~ん。

その番組をまとめたものが、この「書のこころ (NHKライブラリー)

「書」に興味がちょこっとある人はもちろん、
「全然ない!」と言い切るあなた。

あなたにこそ、読んでほしいなぁ。
 
 

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