綿夢人さん 見学させていただきました その2

一昨日、見学させていただいた
綿夢人(わたんと)さま。

綿夢人さんは、島根県出雲市で、
ご自分で栽培した綿を糸に紡ぎ、藍で染め、
機織りをされていらっしゃいます。

知り合った時から、
ぜひ見学をさせていただきたいと思っていた夢が
やっと叶いました。

「たいしたことないよー」と綿夢人さんはおっしゃるのですが、
Beltaにとっては、ワンダーランド!

綿も藍も、本物の植物の状態なんて
見たこともないんですもの。

「昔はどの家にも織機があったもんだ」そうですけど、
民俗資料館の展示しか見たこともなく。

もう、ワクワクしながらローズマリーさんをお誘いして、
見学させていただいたんです。

これが藍の芽です。
もう少し大きくなってから畑に移植されます。
藍の芽

藍は移植してもOKなのに対して、
綿は移植を嫌うので畑に直まきだそうです。

畑の様子も撮りたかったのですが、この日はあいにくの雨模様。
Beltaの腕では良い写真にならず。

綿の新芽の様子は、綿夢人さまのブログをご覧くださいね。

カラーの勉強をすると必ず出会う「藍染め」
「瓶のぞき」とか「二藍」とか、
色名でもお馴染みですが、
本物の藍を見るのは初めてでした。

これが、「藍」になるんですね。

さて、綿の方ですが、
これが収穫した状態です。
綿花

ふわふわの中にまだ種があるので、
次は種を取り除きます。

これが種を取る機械です。
昔の洗濯機についていた脱水機のような
ローラーに綿花をはさみ入れて、ハンドルを回すと、
種をとります。こちらから綿花を入れると

種とり。種だけが残ります。
種だけが残ります。

この機械を通すと、種が取れるだけじゃなく、
綿花も少し白っぽくなりつやも出てきます。

それから綿を梳きます。
こんなブラシのようなものを2つ使います。
綿を梳きます

綿を梳きます
こうやって綿花が繊維状になるんですね。

綿夢人さんがおっしゃるには、
この方法ではたくさんできないので、
「綿打ち弓」を使って、綿を打つと効率がいいそうです。

綿打ち弓も見せていただいたのですが、
写真取り忘れました(ごめんなさい)

繊維状に梳いた綿、
次の工程では糸に紡ぎます。

道具として一番古いのは、これだそうです。
スピンドル

スピンドル くるくる
回転軸を重りでくるくる回して、
撚りかけて糸にします。
今でも、遊牧の民たちが、
羊を追いながら、これで糸を紡いでいる風景を、
TV等で見ることがあるそうです。

「一番原始的な道具で、世界中に同じものがあるんですよ。
子どもでも使えるから、遊牧の合間でもできるんですね」
と綿夢人さん。

ただ、作業効率は低いので、
綿夢人さんは、紡ぎ車を使っていらっしゃるそうです。
紡ぎ車

写真が暗くてごめんなさい。
綿夢人さんは、これ以外にも西洋の紡ぎ車も
持っていらっしゃいました。
これも写真取り忘れ。

これはコンパクトにたためる紡ぎ車。
コンパクト紡ぎ車
ガンジーのチャルカなんですね。

紡ぎ車を糸にすればOKというものではなく、
またまき直したり、撚りをかけたりという作業もあるそうです。

こうして、やっと糸ができるんですね。

綿から糸へ

左が綿花、右が種を取った綿花、奧が糸です。

4 comments

  1. こんばんは~!
    猫で忙しくしており、ご無沙汰しておりました・・・

    『瓶覗き』は一番好きな色なんです。
    藍染めは『新日本紀行』のアーカイブスでやっていて、
    見入ってしまいました。
    いつか、やってみたくて・・・
    道具は揃っているんですけどね~・・・

  2. 茶虎~ず、行く先が決まりそうでうれしいです。

    しっぽくんも早く巡り会いますように。

    藍染めの道具、お持ちなんですね。
    自然が作り出す色って、
    どうしてこんなに心惹かれるのでしょうね。

  3. まあー、こんなに素敵に紹介してくださって!!
    さすがのBeltaさんですね。

    だけど、いつかちゃんと本物の技を持った方の工房を訪問されることをお奨めします。(島根にも多々いらっしゃいます)
    私は素人ですからね。

  4. > 紡ぎ暮らしさま

    楽しい時間をありがとうございました。
    木綿が種から糸になるまで、目の前で見ることができたのは、
    面白い体験でした。

    本物の技もいつか見てみたいですね。
    ただ、元々は日常的なものだったことですから、
    日常的にされているのはステキだなって思っています。

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