夜は若く

「夜は若く、彼も若かった。
 が、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった」

この魅力的なフレーズで始まるのは
ウィリアム・アイリッシュの

「幻の女」

学生時代以来久し振りに読みました。

事件の鍵を握るのは、
オレンジのカボチャのような帽子を被った女。

興味深く感じたのは、「オレンジ」という色の使われ方。
幻の女と主人公の行動はその晩、
常識から外れていました。

その行動を表現するのに
「オレンジ」がぴったりだったのではないかしら。

作者(&その時代の人々)は、
オレンジに非日常性を感じていたのででしょう。

これ以上はやめておきますね。

本格的なミステリーではありませんが、
サスペンスの名作です。

冒頭で紹介した書き出しのカッコ良さで、
多くのファンを掴んできました。

読んで損はなし。

(in 松江)


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