色彩検定1級2次試験について、
ご質問を頂きましたので、お答えします。
【質問1】
(2007年1級2次試験)p82の(C)の②③が分かりません。(下記問題分)
カマイユが理解出来てないと思います。
明度差があるトーンなのでVトーンと思ったのですが…
色記号は4番でないと駄目なのでしょうか?
p4+は分かるのですが他は6番とかでは駄目でしょうか?
教えて下さい。
問題
C社はカマイユ配色のプリントを企画している。
穏やかなイメージに仕上げたいので①のベースとなる下地には
低彩度の領域の中から最も高明度のトーンを選び
色相は赤みの橙とした。
プリント柄の②は明度差のあるトーンの中から、
③は彩度領域が異なるトーンから色を選出した。
決定した3色を選びなさい。
答え ①p4+ ②ltg4 ③lt4+
【解説】
カマイユ配色とフォカマイユ配色の明確な区別は、
なされてないようです。
そのことがわかりにくくしているのかもしれませんね。
復習を兼ねて、整理してみますね。
カマイユ配色は、2色以上の色が区別ができないような
曖昧な配色、極めてよく似た色によるですね。
フォカマイユ配色の「フォ」は「偽」という意味。
カマイユより、少しだけ色相差、トーン差が大きい配色です。
①ですが、おっしゃるとおり、
低彩度の領域の中から最も高明度のトーンですので、
ペールトーンですね。
色相は、赤みの橙なので、p4+ となります。
②、③の色相は、近いところを選びますので、
色相番号2または6も考えられなくもないのですが、
カマイユは、フランス語で「単色画技法」という意味です。
となると、やはり同一色相の「4」を選ぶ方が、
妥当ではないかと思います。
また、PCCSではヴィヴィッドトーン以外は、
最小色相差は2です。
色相差が2違うと、結構別の色に感じますよね。
Beltaは、
カマイユは同一色相、
フォカマイユは隣接色相という捉え方をしています。
なので、②も③も色相は「4」と考えます。
そして、②はp4+と明度差のあるトーンの中から選ぶのですが、
あくまでもカマイユ配色(2色が区別しにくい近い色)なので、
できるだけ、p4+と近いところから選びます。
そこで、ペールトーンと同じ彩度領域で、
一番近い明度差があるトーンとなります。
となると、ライトグレイッシュトーンになりますね。つまりltg4
③についても同じように考えます。
p4+と彩度領域が異なるトーンから選ぶのですが、
カマイユになるよう、一番近いところから選びます。
となると、隣の彩度領域で、明度が一番近いものを選ぶことになります。
中彩度領域で、ペールトーンに一番近い明度は、ライトトーンですね。
ですので答えは、lt4+になります。
【質問2】
(2007年1級2次試験)p80の(C)が分かりません。(下記問題分)
スプリットコンプリメンタリーと補色配色が分かりません。
補色は12色相差があると覚えています。
問題
PCCS色相環でスプリットコンプリメンタリーとなる
同一トーン配色になっていること。
PCCSの18:Bの色を中央の枠の色とすること。
枠に貼るときには隣り合う色が必ず補色色相配色になること
答え v5、v18、v7 またはv7、v18、v5
【解説】
スプリットコンプリメンタリーはご存知のように、分裂補色。
補色を中心とした左右の色で、
色相差1から2の色、2色を選ぶことになります。
この問題で考えると、
18:Bの補色は6:yO。
6から色相差1~2の色となると、5,4と7,8となります。
ですので、
「5、18、7」と「4、18、8」の2組の配色が考えられます。
ところが、「隣り合う色が必ず補色色相配色となること」
という指示があります。
補色色相配色は、色相差11~12の配色です。
(PCCSの場合、ヴィヴィッドトーン以外は色相差12になります)
PCCSの色相環を見ていただければ、
お分かりになると思いますが、
「5、18、7」は色相差11で補色配色になります。
となると、5や7があるトーンはヴィヴィッドしかありませんので、
答は、「v5、v18、v7 またはv7、v18、v5」になるのです。
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いかがでしょうか?
わかりにくい点がありましたら、またご質問くださいね。
Nさま。
ご質問ありがとうございました。ぺこ。
質問は大好きなので、またどうぞ、ご遠慮なく!
バタバタしてたので、お返事が遅くなりすいません。
解説ありがとうございました。すごく分かりやすかったです。
カマイユ、スプリットコンプリメンタリーが理解出来ました。
カマイユは同一色相で考えるんですね。やっと分かりました。
スプリットコンプリメンタリーは全然分かってなかったです。
補色の色相差11~12ですね。間違って覚えてました。
だからVトーンがいつも間違ってたって分かりました。
丁寧に教えて頂き、ありがとうございました。
分からないままにしてたので助かりました。
Nさま
お役に立ててうれしく思います。
またご質問、お寄せくださいね。
楽しみに待ってます。