友人に、中島らもは天才だから、
と言われて読んだ本です。
確かに、中島らもは天才、だと思います。
冒険、推理、カルト、マスコミ、ドラッグ、心理学、
呪術、宗教、毒物、愛情、アフリカ、東京。
あらゆるものが、見事に織り込まれたタペストリー。
一つ一つの模様(エピソード)もすごいけど、
全体が織りなす模様は、なんと言いますか。
すごい、の一言。
巻末の参考文献の量に驚くとともに、
それを、ずっと自分のものであるかのように
使いこなしている姿勢にも、目を見張ります。
NLPを始めとした心理学も、研究されていますね。
ストーリーに大きく関わっているシーンではありませんが、
主人公の一人が、TV局の階を覚えるシーンがNLPでした。
「何階に何があるか、目で写真を撮ったから」
『視覚優位』なんですね、この人。
読んで欲しいと思うのですが、
やるべきことが無いときにしてくださいね。
じゃないと、3巻読み終えるまで、
手が付けられない可能性、あり。
キケンな香りの本です。