高校時代、夢中になった作家の一人が、
新田次郎氏でした。
「八甲田山死の彷徨」「強力伝」「富士山頂」「孤高の人」と
立て続けに読んだものです。
昨日、読んだ新田作品は、
「劒岳―点の記」
2009年、映画が公開されたそうですが、
全然知りませんでした。
Beltaが新田次郎好きと知っている方が、
教えてくださったので久し振りに繙いたのです。
ストーリーはとてもシンプル。
明治時代、誰も登れないといわれていた
霊峰 剱岳。
そこに測量点を設置せよという命令を受けた
測量技師の柴崎。
柴崎の前に立ちふさがるのは、
霊峰に登ってはいけないという地元の山岳信仰、山岳会、
そして、難攻不落の剱岳。
と、これだけなのですが、
何とも言えないさわやかな読後感があります。
「難攻不落の山への登山」というと「冒険」のイメージがありますが、
主人公は業務として命じられたことを
やり遂げることだけ考え、行動します。
上層部(当時は軍でした)の功名心や見栄とはかけ離れて。
だからこそ、
人を寄せ付けない山が、
彼には道を開いたのではないかと思うのです。
<お勧めの新田次郎作品群>
いずれも名著です。
劒岳―点の記
楽天
アラスカ物語
孤高の人
八甲田山死の彷徨
富士山頂
去年の夏、米子まで見に行きましたよ~。大雨の日でした。
取っ手も映像がきれいでした。
原作を読まなかったので物語りについては
なんともいえませんが。
NHKでもその時代の主人公の行動について
検証する番組を作っていましたね。
> rosemaryさま
コメントありがとうございます。
映画をご覧になったのですね。
撮影は、ヘリコプターを使わずに、
カメラマンも一緒に登山をしたと聞きました。
明治の気概、そのままが伝わる映像だったのしょうね。