起業家精神とは何か 「リクルートのDNA」

リクルートのDNA―起業家精神とは何か

2007年刊行されたリクルートの創始者
江副浩正氏の著作。

リクルートには以前から興味があったことと、
やはり友人の人事コンサルタント日比野大輔氏が、
リクルートを研究することを勧めてくれたので、
手にとった1冊。

「リクルート」という会社のおもしろさは、
業績もさることながら、
社員が若くしてリクルートを卒業し、
他社のトップになったり、自らのビジネスを立ち上げたり、
いわば、「人材輩出企業」であること。

この本でも、冒頭3ページにわたり、
「リクルートの卒業生」の名前が登場しますが、
実にそうそうたるメンバーです。

「人材輩出」
なぜ「リクルート」という会社ができえたのか?

起業しているBeltaにも、Beltaのお客様にも
ヒントがありそうです。

本の中で江副氏は、リクルートの歴史を、
創業時(大学生でした)から今に至るまで、
振り返りながら、その謎を自ら語っていきます。

Beltaも、あたかもその場にいたかのように感じながら。

最初、いくつか箇条書きにまとめられているところがあり、
Beltaはその中に、リクルートの秘密があるように思えました。

それは、
「経営の三原則」
「経営理念のモットー」
「マネージャーに贈る十章」
「成功する起業家の二十章」

これだけ書き出して貼っておくだけで効果がありそうなほど、
良い言葉が並んでいます。

中でも、Beltaが興味を持ったのは、
「成功する起業家の二十章」の中のこの一節。

九.若くかつ就職しないで起業すること。
人はその人がその時までに経験した延長線で
物事を考えがちである。
サラリーマンから見る経営者とその実像には大きなギャップがある。
ビジネスの経験がない白紙のほうがいい。
無知からくる無謀が人にできないことを成し遂げさせる。

大学時代のアルバイトをそのまま自分のビジネスとした
江副氏ならではの言葉ではないでしょうか。

起業ブームと言われ、起業する人が多い中
“成功”の2文字に手が届かないのは、
その視点の違い、にあるように思います。

すなわち、
「雇われて働く人」と「仕事を創り出す人」

リクルートが人材を輩出できたのも、
人に雇われた経験がない、
生粋の起業家のトップと集団だったからでは。

となると、会社員あがりで、
もう若いと言えない人は起業しても、無理?

いえいえ、
江副氏は最後、こう結んでいます。

二十.若くなくても起業して小さな成功を収めた人は私の周囲にいくらでもいる。
私の秘書をしていたT君とリクルートの役員だったS君は長年の夢だった
手打ちそば屋で成功している。
また料理好きで割烹店をオープンし成功している人、
私の中高の同級生でピアノバーを10年続けている人もいる。
定年後自宅で碁会所を開業している人もいる。
このような起業家も社会は必要としている。
 
 

要はスピリッツ!

みんながんばれ!
思いっきり!

そして、もう一つ、面白いことを発見しました。
それは、リクルートのDNAに書かれている経営理念のモットーやマネージャーのための十箇条が先日読んだ「知的な未来をつくる「五つの心」 に似ているところがあるということ。

この話はまた別記事で。

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