昨日手元に届いたのは、
「第七官界彷徨」 尾崎翠著
bookわらしべで「仕事ごころにスイッチを!」と
交換していただきました。
早速バスの中で読了です
(松江まで4時間半、楽しい時間でした)
尾崎翠氏
お名前はどこかで聞いたのでしょう、覚えはありますが、
読むのは初めて。
1920~1930年代のごく短い期間に活躍した後、
表舞台から姿を消し、
近年になって再評価が進んでいます。
この作品は、Amazonによると
「尾崎翠再発見の契機となった傑作」だそう。
まず、冒頭がすごい。
「よほど遠い過去のこと、秋から冬にかけての短い期間を、
私は、変な家族の一員としてすごした。
そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである」
うわぁ、引き込まれる。
物語は、
主に4人の登場人物によって織りなされます。
人間の第七官(感)にひびくような詩を書きたいと
願う赤毛でちぢれ毛の町子。
分裂心理病院の医者の兄、
蘚の恋愛を研究している兄、
音楽の予備校生の従兄弟。
彼らの日常が町子の目で描かれています。
この世界がなんとも不思議な感覚を引き起こすのです。
町子が言う「第七官」は第六感を越えたもので、
町子自身も「これから定義を考える」そうだけど。
見事に物語全体から、
第七官的な香りが漂ってきます。
Beltaのイメージでは、
文字で表現したコラージュ。
コミック・オペラをBGMに、白紙にどんどん切り紙を貼って、
コラージュができてくる様を文学にしたらこんな感じ?
五感や第六感ではない世界。
Beltaにもそんな感覚があるのは発見でした。
本を交換してくださった方は、
東京のmi-tyoこと阿部満世(あべみちよ)さま。
日々の仕事の傍ら、
演劇ユニットグループ「61勝負」を
主宰されていらっしゃるそうです。
ブログ「Beltaの大人の効果的な学習方法」をご覧になって
「元気をもらえる」とおっしゃってくださいました。
mi-tyoさんは、
Beltaが一時暮らしていた街にお住まいで、
その街の有名な鯛焼きが好きという共通点を発見!
うれしいな。
(以上、ご本人さまの許可をいただき、掲載しています)
> mi-tyoさま
素敵な本をありがとうございます。
ご紹介いただかなければ、
出会うことがなかった作品です。
眠っていた感性を揺り動かされました。
感謝。
(in 松江)
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「第七官界彷徨」はまた旅に出ます。
どなたか、読みたい方、
お手持ちの本と交換してくださいませ。
本の種類は問いません。
ビジネス書でもSFでも、児童文学でも
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お問い合わせ先:info@belta.jp若林眞弓
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