ラフマニノフの思い出

今日はオリンピック 女子フィギュアフリーの日。

メディアの取り上げ方が好きではなくて、
敢えて取り上げなかったのですが、
Belta的に一つだけ。

浅田選手のフリー演技の曲は
ラフマニノフの「鐘」

ラフマニノフと言えば、
思い出すのは、アルベールビルオリンピックの
伊藤みどり選手です。

彼女のフリー演技は、やはりラフマニノフの
「ピアノ協奏曲第2番」でした。

そして、この曲でオリンピック史上、
女子初のトリプルアクセルを決めたのです。

はっきり言って、もう選手としては下り坂、
ジャンプの精度も落ちてきていた伊藤選手。

この日のフリーも、前半トリプルアクセルは失敗しました。

『やはり、無理だったか
でも、成功させてあげたい』そう思っていたら、

後半、いつもはルッツを跳ぶ可能性が高いところで、
くるっと向きを変えたのです。
(トリプルアクセルは前向きで踏み切ります)

「え?まさかここで」

と思う間の、トリプルアクセルでした。

決してきれいな着氷ではありませんでしたが、
見事に成功。

体力が落ちる後半で、
失敗しているトリプルアクセルに挑むのは、
リスクが高く、得点の面でもBeltaには考えられないことでした。

試合終了後、山田コーチの言葉が印象に残っています。
「あの瞬間、あぁ、この子はオリンピックでトリプルアクセルが
跳びたいんだと思った」

この言葉に、伊藤選手と山田コーチの
歴史が込められているように思いました。

くるっと前を向いたときの
伊藤選手の想い、山田コーチの想い。

二人にしかわからないことですが。

浅田選手が今回選んだラフマニノフ。

アルベールビルの感動が思い出されます。

(in 松江)

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