A・F・T認定講師になるべきか?

A・F・T色彩検定1級に合格すると、
「A・F・T認定色彩講師」への道が開ける
「色彩講師養成講座」を受講する資格を得ます。

もっとも、希望すれば誰でも受講できるわけでなく、
小論文の審査があり、それに合格する必要があります。

1級合格後、毎年2月頃、
5年間受講案内が送られてきます。

これが、今年の受講案内です↓
A・F・T認定講師

Beltaは、応募しないつもり。

理由はいくつかあります。

一つはA・F・Tの色彩検定に、
100%同感してはいないから。

確かに基礎として押さえるべき内容も含まれているけれど、
PCCSにあまりにも特化し過ぎているように思えて。

PCCSは教育プログラムとして色を教えるには、
とても良いシステム。

色相とトーンの考え方の理解を高め、
配色をシステムとして考えるには、とっても便利です。

だけど。

1級の二次試験のように、PCCSの明度彩度を全て覚えるのは、
どれだけの意味があるのか、と思う。

色のアンテナを立てる練習と言えば言えるのだけど。

PCCSを全て覚えても、現場のカラーデザインには役にはたたないんです。
現場でPCCSなんて使っていないから。
#最近マンセルに寄ってきたのはそのせい?

役に立つのは、A・F・T色彩検定1級対策講座をするときだけ。
もっとも、その1級にどれだけの価値があるか、なんですよね。

Beltaがこれまでカラーの講師をしてきた経験から言うと、
1級の内容は的はずれ。

試験範囲の各分野とも門知識までにはいたらず、内容はとても薄く
試験が終われば、ハイ、それまで。忘れても大丈夫。

1級を取得したからって、決して色の専門家ではありません。

3級は基礎を押さえるので価値はあるけれど。
1級は取得のために費やす膨大な時間を考えると、お勧めはできなくて。

1級取得のためにカラースクールに通う方も多いのですが、
その時間とお金、Beltaはもったいないと思いましたし、
(地方にはカラースクールがなく、都会に通わねばなりません)
独学でできる内容だとも分かりましたから、
Belta的学習方法で独学でがんばりました。

そして、その後、もっとたくさん勉強したけどね。
色以外のことも。

そもそも、色の試験って何だろう?
色の講座って何だろう?

Beltaは色彩検定は、もっと身近に役立つ検定であって欲しいと思うのです。
色のアンテナが立ち、色が使えるようになる、
そして、1級は、「色」を仕事にする人のための試験で、
取得したら、間違いなく「色の専門家」であるような。

そんな検定ならば、Beltaも喜んで認定講師になるんだけど。

ただし、今現在の状況では、
「色」の仕事をする場合、1級を取得しておくと、
周囲が納得しやすく、自分も自信が付く、というメリットはあります。

色を仕事にしようと思ったとき、あるカラー関係の方から、
「速やかに2級、できれば1級を取得しなさい。
 2級を取得するまでは、
 『色』の仕事をしているとは言っちゃいけません」
と言われました。

それで、Beltaも大急ぎで1級を取得した、という背景があります。

色の仕事はとってもステキで、
どこに行っても、誰にでも喜ばれる最高の仕事なのに、
検定は、そこからは少し遠いのが悲しいですね。

ですので、Beltaの色のセミナーや検定に対する考え方としては、

・一般の方(色を仕事にしない。色を生活に取り入れたい方)には
 色に対するアンテナを立てることを目的としたセミナーを提供します。
 ご自分の色が分かり、色を生活の中で使いこなすことを目的にします。
 楽しく、美しく。ご自分に自信が持てるように。
 もっとシステマチックに色を学びたいという方は、
 色彩検定の3級の受験をお勧めします(不要な内容もありますが)

・色を仕事にしたい方には
 仕方ありません。さっさと1級を取得してしまいましょう。
 他の検定試験に挑戦するのもいいでしょう。
 少しでも早く合格するよう、受験のお手伝いいたします。
 でも、大切なことはその後。
 色を仕事にするには、色の知識+αが必要です。

 はっきり言って+αの方が大きいし、手間、時間がかかります。
 プランニングが大切です。
 カラースクールでは、それは教えてもらえないことが多い。

 夢を壊すことは言いたくないのですが、
 1級を取得して色を仕事にした人より、
 仕事にできなかった人の方が遙かに多いのです。
 
 それはこの+αを考えなかったから。 

 1級なんてなくても、色の知識と+αがあれば
 色の仕事は可能なくらいです。
 
 ただ、色の仕事はステキ。夢をかなえてもらいたい。
 こんなステキな仕事は他にないと思うから。
 
 あるとしたら、パソコンとNLP(笑) 

話がそれましたね(笑)

というわけで、
Beltaは「A・F・Tの色彩講師養成講座」は今年もお見送りです。

もう一つ言うと、色の講師をしたいと思っている人ならば、
ご自分が考える理想の講師や講座があるはず。

それをよく考えてみて。

色の仕事をしたいと思ったきっかけを。
それがあなたの仕事の支えになるものだから。

おそらく、色彩検定講師になりたくて、
この世界に入った人は少ないはず。

あなたが、色に惹かれたのは、なぜ?
それがあなたのエナジー、あなたのルーツ。

大切に。
 
 
 

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