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【本】お勧めの配色の本「配色の教科書」

2月 5th, 2020 Posted in books

2018年の本なのに気づいていませんでした。
配色の教科書

内容は5部構成です。

配色理論と画家たちの色彩について、
わかりやすく紹介されている良い本だと思います。

目次から大筋をご紹介しますね。

1.調和論の萌芽

アリストテレスとダ・ヴィンチ
アリストテレスの調和論は音楽。
色彩調和はしばしば音楽に例えられます。

ダ・ヴィンチは色彩を科学として捉えた人。
青で表現する空気遠近法は今も使われていますね。

2.色彩調和論の歴史

古代ヨーロッパでの色彩文化と大航海時代。

古代ヨーロッパでは、混色は認められていませんでした。

この時代の絵画は宗教と結びついているわけです。
(今のように趣味で絵を描く人はいません)
色を「作る」ことは神様の行いであり、
人には禁じられていました。

カリグラフィーをされている方はよくご存じですよね。
中世の写本装飾は限られた色を使っていますもんね。

それがアラブ社会との交流を通して、色に対する概念が変化してきます。
大航海時代には色料が流入し、
たくさんの色を扱えるようになりました。

例えば南米のコチニールとか。

そして、人間は色彩について深く考えるようになります。

ニュートン、ゲーテ、シュブルール、ルード、マンセル、
イッテン、ジャッド、ビレン、オストワルト…
色彩検定でおなじみの方の色彩理論がよくまとめられています。
検定を受検される方は、
ここを読めば各色彩理論が楽しく学べると思います。

3.絵画と色彩調和
ドラクロワ、ターナー、セザンヌ、スーラ、
ゴッホ、モネ、ルドン、マティス…

それぞれ色についてどのように考えていたか、
作品を通して解説されています。

マティス好きの私としてはマティスが
取り上げられていてありがたいです。

4.PCCSと慣用的色彩技法

色彩検定で使われているPCCSというシステムと
それを使っての色彩調和論が説明されています。

PCCSはとてもシステマティックに
色を勉強することができるシステムです。

昨年のカラー教室でも使いました。
ご参加された方は差し上げたカラーカードを
使いながら読まれると良いと思います。

5.歴史を刻んだカラー・デザイン

タイトルは難しそうですが、
インテリアやファッションなど身近な例で
歴史的な配色について説明しています。

シャネルやディオールも出てきますよ。

長々と書きましたが、
色彩についてご経験がない方は、
色彩用語について最初はピンとこないかもしれません。

読めるところだけでも読まれると良いと思います。

3の「絵画と色彩調和」はなじみのある画家ばかりですので、
とっても楽しく読めます。
私も、先にこの章から読み始めました。

ところで!

昨年のカラー教室でこんなご質問をいただきました。

「画家も色彩について勉強したんですか?」

もちろん!

その証拠はこの本にありますよ。
「画家たちの愛読書」が紹介されています。

89ページを読んでくださいね!

3月2日午前の大阪教室は、
カラーについて。

こんな理論と実践と両方をご紹介しますよ!

ただいまご参加絶賛募集中です。
【教室・大阪】3月2日 午前 色鉛筆 超基礎講座(カラー編)

その他の3月の教室はこちら。
2日午後 大人のアート塗り絵
【教室・大阪】3月2日 午後 大人のアート塗り絵教室

【教室・大阪】3月1日 午後 色鉛筆基礎
1日午後大人のアート塗り絵教室
【教室・大阪】3月1日 午後 大人のアート塗り絵教室

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