「勇気だと?-」
「そう。それさえあれば何もいらない。
勇気だけが、歴史を作るのだから」
浅田次郎「日輪の遺産」より。
8月を間近に控えた季節。
太平洋戦争終結時をテーマとした本を読みました。
浅田次郎「日輪の遺産」
帝国陸軍が密かにマッカーサー将軍から奪い隠した財宝。
その当事者と現代に生きる人間が交錯しながら、
ミステリーは進んでいきます。
冒頭の科白は、物語の後半、
全ての謎(一つだけ残して)が解明したときの、
米軍将校の言葉。
この米軍将校を始めとして、
登場人物のカッコいいことといったら。
あの時代、きっとこんなカッコいい人達が、
日本と日本人を守ろうと、懸命だったんでしょうね。
決して歴史の表には出てこないけど。
そして、もう一つ。歴史の影に埋もれた少女たち…。
エンディングは涙が止まりません。
余談ですが、物語は三鷹から始まります。
今、三鷹にいるBelta。
奇遇ですね。